がー助君の日記


by miita06
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金縛り

中学以降付き合いがなかったT君から連絡がきた。何でも地元じゃない大学に進学する為実家を離れて一人暮らし用のアパートに引っ越すから荷物運ぶの手伝ってくれと言う。当時僕は暇だったのか了承して彼と一緒に荷物を運んだ。引越しといっても荷物は大した量じゃないので朝から始めた引越しは昼過ぎには終わってしまった。そのあとT君と僕はやることがないんで飯食ってから彼の新居のアパートでダラダラ過ごした。
とりあえず2人でファミコンゲームをやってから本棚にあった漫画を畳の上でねっころがって読みふけったりしていた。そうこうしてると昼下がりの陽気にやられて眠くなってきたんでウトウトしてたら、そのまま金縛りにかかってしまった。僕は結構金縛りになる事があったんで金縛りの前兆がきた段階で手足を動かして神経を活性化すると金縛りにかからないという事を知っていたんだけど、その時は隣にT君がいるし、人前で金縛りにかかった事なかったんで興味本位もあって、まあいいかと思ってほっておいたのだ。金縛りといっても僕の場合動けなくなるだけでお化けが出てきたりといった怪奇現象は起きない。そんなわけでT君からすると金縛りにかかっている僕は単に目をひん剥いてピクピクしてるだけに見えるだろうし、僕も動けず漫画読んでるT君の背中を拝んでるだけだ。ただ動けないので、もしこの状況でT君が発狂して僕に襲いかかってきたら何もできないなと、そんな事を考えてたら恐ろしくなってきたので脂汗をかいて筋肉に意識を集中して頑張っていると突然金縛りが解除されて身体が自由になった。その瞬間に僕は寄声を張り上げて思いっきりT君の背中を蹴り飛ばしてしまった。T君は窓際まで吹っ飛んでからびっくりした顔で僕を見た。「あ、ごめん俺金縛りにかかっててさ、今解いたとこ」て言うと「何だそれ?」とT君。
何事もなかったようにまたダラダラ漫画を2人で読んで暗くなるまで過ごして僕は彼のアパートを出た。あれから20年以上T君とは会っていない。
クロスオーバーイレブン。



by miita06 | 2017-03-29 13:04