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楽しい物創り

アメリカは適当な理由でイラクに軍事介入してフセインを殺して、
そいで日本やドイツでうまくいったようにイラクも安定した民主主義
国家にするといったが実際はそうはならなかった。
無茶苦茶になってる。アメリカは金がなくなったし、むしろ中国の台頭
で中東どころではなくなってアジアの諸問題に力を注ぐことにシフトチェンジ
している。全く無責任甚だしい。
isis(isil)というアルカイダ系軍事組織はイラク各主要都市を制圧し、
バグダッドに迫ろうとしている。
そんな彼等が創ったプロモーション動画が youtubeにupされている。
よく米、あるいはそれに準じる傀儡政権の車両が路肩爆弾によって
吹き飛ばされれる映像は何度か観た事がある。たいがいはハンディカム
で撮られた映像で吹き飛ばされた瞬間に「アラー、アクバル!」という
さけび声が聞こえ、それと同時にコーランのしらべが流れる、という
チープな動画だ。
しかし、このプロモーション動画は違う。
まずオープニング、大気圏あたりから映し出される中東を中心にした
地球の表面、そして一気カメラは急効果し、イラクのファルージャ
の街までおりてゆく、そして大気に流れる風の不穏な音と共に
ファルージャの街を上空から広角レンズを用い映し出し、それを
不安定にゆがませながらカメラをぐるぐる回す。
そしてさらに降下すると、そこにisisの武装した車両の列が映し出される。
すげーかっこいいオープニングだ。素人にこれは創れない。
多分isisの組織の中に撮影班がいてそいつらが本格的な機材と技術を
用いてこの映像を撮ったんだと思う。
この動画はさらに戦闘シーンや処刑シーンを映し出していく。
気が利いてるのは、その殺戮シーンをスローモーションやリプレイ、
またはゲーム的な演出を用い、スタイリッシュに演出している点だ。
まるでハリウッド映画やゲームのバイオレンスシーンを観ているようだ。
ただハリウッド映画やゲームと違うのは銃から発射される銃弾は実弾
だし、撃たれた人間から吹き出る血はCGではなく本物の血だ。
そしてさらに恐ろしいのは、そんな映像を肴にして酒を呑んでる
自分。そしてさらに言うならば、僕に撮らせればもっとカッコいい
映像を撮るのに、僕ならこのシーンはこう演出するのにという創作意欲が
湧いてしまう事だ。これは創作者の抱える狂気以外の何者でも
ない。それが背徳だろうと格好いい映像が撮れれば関係がない。
きっとこの映像を創った奴は映画やゲームが大好きなんだと思う。
イデオロギーなんかではなく、単に格好いい映像を撮りたかったんだと思う。
宮崎駿の風立ちぬや園子温の地獄でなぜ悪いなど
がまさにこのテーマ題材にしている作品だと思う。美しい飛行機を創
りたいという創作者のエゴの為、その飛行機をつくれば、
それによって多くの命が失われようとも、それでも創作する事を
優先する。本当の殺しあいであろうと、それで迫力のある映画が撮れれば
喜んで撮る。
人間として間違っている。創作者としては多分正しい。
僕が日本ではなく中東に生まれて、そこで人生を
過ごしていたとしても今の僕がそうであるようにアラブ人の僕も
同じように映画や漫画が好きで、創作する事に自分の
アイデンティティを置いていたに違いない。
そんな所へisisの広報担当の人間がやってきて「君 映画撮らない?
お金と機材はこちらで持つから今時のカッコいい画撮ってよ」
とかいわれたら、それが本物の戦争だろうと喜んで撮ると思う。
一体物を創るってどういう事なんだろうね。
きっと創作欲は愛と同じく人間の抱える煩悩のひとつなんだと思う。

そんなわけで実家にひさびさに帰省しやす。
by miita06 | 2014-06-28 15:19