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デッサン力

よく「僕は松本さんのように美大でデッサンの勉強をちゃんとしてないんで漫画家やるには不利なんです」とか言う若い人いるけど、全然そんな事ないです。漫画を描く為に美大に行くなんてのはナンセンスです。そもそも美大でデッサンの勉強なんかしません。入学時に基礎力を測る為にデッサンの試験があるだけです。なので100歩譲ってもデッサン力を学びたいなら美大じゃなくて美術予備校に通った方がいいでしょう。あと僕の場合美大で学んでいたのは彫刻でして、絵の勉強など1ミリもしておりません。デッサンの語源は「線」という意味でして、対象物を紙面に正確に描写するという作業がデッサンです。しかし一般の人は意外と知らないのですが、デッサンと言っても多様で、彫刻、油、日本画、デザイン、それぞれ手法や概念が違います。彫刻的なデッサンは油、日本画、デザイン畑の試験では通用しませんし、その逆も然りです。なので美大出の漫画家はそれぞれの学んだ学科に特化したデッサン技術を漫画に応用しているのです。僕的にはサッカー学んだ人が、その足技を生かしてテコンドーやるとか、包丁さばきが達者な料理人が居合切りをやるような程度です。美大受験の為に学んだデッサンが漫画を描く上でそれほど重要な要素を占めているとは思えないんです。とはいえ「美大出身の漫画家がたくさんいるじゃないか」という反論もあると思います。実際美大出身の漫画家って多いですよね。でも、それはデッサンを学んだから多いわけじゃありません。美大に進学したがるような連中はもともと絵を描くことが好きな上にマンガも大好きです。なので必然的に一般の大学生よりも漫画家になる率が高いだけです。あと美大で芸術を学んだところで、この国ではろくな就職先も補助もありませんし(特に彫刻、油、日本画)、ハナから真面目に社会に出て働こうとか思わない自由人が美大生には多いというのもあると思います。(そーいや東村アキコさんが漫画でそういう感じの事を描いてましたけど)では美大受験の為に学んだデッサンは漫画に何の役にも立たないかって言うと、そんな事はなくて、前述した通り、それを応用すれば確かに効果はありますが、それは文学を学んだ人が、それを漫画に応用したり、一度社会に出て学んだ人がその知識を漫画に応用するのと同じようなものだと思います。要は漫画を描く為の基礎体力みたいなもんです。腕立てや腹筋が人並み以上に出来ればスポーツする際には便利なのと同じです。腕立て腹筋など自宅でコツコツやれば出来るもんです。しかしスクワットが1000回出来たからと言ってサッカーが上手くなるわけでもないです。それに漫画に特化したデッサン法など確立されていないんだから、美大出の人だって基本漫画描く時は我流です。大事なのは試行錯誤する事だと思います。そもそも美大でデッサンの勉強してないから自分は絵が上手く描けないとか言う人は美大出身じゃないけど目ん玉飛び出るくらい上手い絵描いてる漫画家が腐る程いる事にどう説明つけるつもりなんでしょうか。確かに自分にない技術を持ってる人は羨ましくは見えるでしょうけど、ないものを羨ましがって悲観するよりは今持ってるものを伸ばす事で何か出来る事考えた方が生産的だと思います。
あーくそそれにしても文章は難しい。こんだけ書くだけでも結構頭が疲れる。僕は大学で論文とか語学の勉強してないから文章書くのは不利だわ。
by miita06 | 2016-04-16 19:13